基礎のひび割れ(クラック)、基礎補強、耐震診断
⇒構造用合板・ホールダウン金具を使って補強する
基礎の役割は、地震が発生した時に、建物の荷重と揺れが基礎に伝わり、基礎がその力を受けとめることにより地盤に対してその力を分散して逃がすことに依り倒壊を防ぐことです。 その基礎にひび割れがあったり、一体化していない等の状態ですと地震で倒壊する恐れがありますので補強が必要です。
気になるひび割れとその補修方法について
ひび割れの状態で、その深刻さが見えてきます。いくつかの補修方法を示します。
モルタル化粧の部分をたたいて剥がしてみると、下のコンクリート部分にはヒビが入っていないので、この場合は深刻な問題には至りません。
クラックが表れる方向によってその原因の傾向が計れます。縦方向のクラックのほとんどは乾燥収縮によるクラックです。
壁などに斜めやX字状に発生するクラックは、危険なヒビ割れで応力クラックといわれるもので、何らかの力が壁に加わったために生じたクラックです。構造的にどういう力が加わったのかを厳密に調査する必要があります。
窓のコーナーにひび割れの向きが同じになるクラックは、不同沈下の疑いを示しています。不同沈下とは建物が不揃いに沈下を起こすことを言います。
柱などに横方向に出来るクラックは、基本的にせん断クラックとよばれ、何らかの応力が加わって生じるクラックが多く、地震の後で発生したような場合は、これも調査をする必要のあるクラックです。
大きな梁の下半分やその横際に出来るクラックも「応力クラック」の可能性が高く、調査の必要なクラックです。
耐震補修のために基礎を増設し鉄筋を増設した基礎から既存の基礎へ串刺しにして補強した例です。
ヘアークラックを確認しました。これを補修します。
ひび割れに沿ってV字にカッティングしていき、溝をコンクリートで埋めます。
ホールダウン金具を取り付け、基礎から土台が浮かないように固定します。
ホールダウン金具を埋め込んだ部分を透明にした図です。
コンクリートのクラック補修用(エポキシ接着剤などの注入)低圧注入器具です。
ホールダウン金具を使って補強をします。
ホールダウン金具を使って筋交いを補強をします。
構造用合板をボックス状に張り付けた図です。躯体をボックス構造にすることで強度を増します。
更に筋交いを両方向に組んで構造用合板を張り付けた図です。
岡崎市では昭和56年5月以前の木造住宅に対して無料耐震診断を行っています。その総合評価判定値が1.0未満の診断結果、耐震改修工事を実施するにあたり、一定の要件に基づいて補助金を交付しています。
建築物の年代が基礎を判定する!?
現在の耐震基準は,1981年(昭和56年6月1日)にできたものです。この年よりも明らかに古いと思われる建物は基礎の補修が必要と考えられます。多くは、耐震補強を講じる際に、床を剥がして、基礎の打ち増しを行います(以下写真参照)。
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